家の物置部屋から見つけたビンテージのゼブコ33を手入れしてみたら、案外使えそうだったので、この伝説のリールがどの程度スゴイのかどうしても試してみたくなり、まずはシーバス釣りに使ってみることにしました。
タックル構成
先にタックル的な話をしておきますと、
- ロッドは6フィートのテレスコで調子はMLかLぐらいのバスロッド
- ラインは3号(12ポンド)を手元にあるだけ巻いてみたもの。たぶん60mぐらい?スプール満杯ではないです。
- 前に書いた通り、リール内でラインが当たりそうなところは全部研磨しました。
こちらが出陣前に撮影した写真ですが、オシレーションがなくても、こんなにキレイに巻けるのですね。とりあえずテスト釣行用で、手元に残っていたラインを巻いてみただけなので、こういう中途半端な量になっています。
実釣
中潮の日没1時間前で2時間後に満潮になる時間帯に、汽水域の河口へ行ってきました。
最初、ゼブコ33に3号を巻いちゃうと軽いルアーは無理じゃないかな?スプール満杯でもないし…と思い、4gのジグヘッドで赤いワームを投げてみましたが反応なし。でも、ジグヘッドの重さは十分だったので、2gのジグヘッドにしてみたら、何の問題なくよく飛びます。
とにかく使ってみて最初の驚きはすごく良く飛ぶ!ということ。
こちらのフジ釣具さんのゼブコ33の紹介の中で、
何しろ飛距離が凄い、未だにこのZEBCO-33の飛距離を越えるスピンキャストリールは現在に至る迄出現していない。此の狭いフライヤースリットから邪魔そうなフライヤー形状、そして殆ど塞がれそうに隙間も無さそうなライン放出ホール、普通なら飛ばない要素満載のデザインです。‧‧‧
と絶賛されていたので、そんなにスゴイものなのか?と半信半疑でしたが、
実際キャストしてみたら、驚愕の飛距離でした。
正直、「なんで?」と頭の中に「?」が無数に浮かんできます。
私が7フィート6インチのスピニングロッドでPE0.4号使って飛ばすのと同じかそれ以上の飛距離です。
たぶん…ですけど、
この前に突き出したフロントカバーに秘密があるのではないかと。
開口部はダイワのスピンキャストよりも小さいんですけどね。スプールから開口部までの空間が広めで、一般的なスピンキャストリールのように丸まったカバーではなくて、円錐形なのがゼブコ33の飛距離の秘密じゃないかと思います。
最初に釣り上げたのが計測するのも可哀想な小さいシーバス。
着水バイトしたので、よほどお腹が減っていたのかと。
これは小さすぎて釣果にカウントするわけにはいきません。
それから1時間以上釣れませんでしたが、満潮時間になったあたりで、常夜灯付近で小魚が水面を逃げ回っている波紋がたくさん出ていたので、そこを外側からワームを通そうとしてロングキャスト。それから5秒程度沈めてゆっくりリーリングを始めると、
「ガツーン!」と勢い良いアタリが!。
勢いが良かったのは最初だけで、あとは簡単に寄せられました。
計測したら40cmでした。
これでゼブコ33への入魂が出来たわけですけど、3時間ほど連続して投げまくっていたら、非常に身体に馴染みまして、「もしかしてこれってスゴイリールじゃないの?」と思うようになりました。
ビンテージ・ゼブコ33の使用感
本日の釣行で得られたビンテージ・ゼブコ33の所感をまとめますと…
- 大きさの割に軽い(210グラム)。
- ラインキャパは大きい。
- ラインが全然撚れない。
- ライントラブルなし。
- クラッチボタンは大きくと操作性が良い。
- ギア比が低いのでスローリトリーブが楽。
- 飛距離がスゴイ。
- 慣れてくると狙いの精度がかなり高くなる。
- 手返しがメチャクチャ良い。
- ベアリングは入ってないけど動き悪くない。
- グリスを変えたら十分に動作が軽くなった。
- 「カリカリカリ」と言う巻き上げ音は消す方法がある。
- たぶんナイロン2号ぐらいがベストの太さと思われ
- もうちょっと細いラインでも対応できるかも
…という感じで、私にとっては「理想のリール」でした。
こんなスゴイリール、どうして25年も使わずに物置部屋にしまっていたんだろう…
敢えて欠点をあげるとすれば
- ハンドルが小さいので巻きにくい
- スプールを簡単に交換できない
…ぐらいかな。
それと、まだ大物を釣っていないので、どれぐらいの耐久力があるのか謎なんですけど、
こちらの記事でもわかるように、50ポンド級のナマズを釣り上げても大丈夫なのですから、そんなに気にする必要はないかも知れません。
とりあえず、実釣が上手くいって良かったです。
しばらく、ビンテージ・ゼブコ33をメインリールとして使い込んでみようと思います。
コメント
はじめまして。
スピンキャストリールの使いやすさが気に入り、先日、古いゼブコのリール(ONE CLASSIC と書いてます)を手に入れました。
川のルアー釣りで使ってみましたが、さすがに今の最新のリールと比較するのは酷かもしれませんが、ライントラブルの無さや、手返しの良さなどは最新のスピニングリールには無い、私には大変ありがたい性能です。
リサイクルショップのジャンク品扱いされているカゴの中から見つけて買ったのので、釣行の後に分解清掃もしてみたのですが、そのシンプルな構造の割にしっかりと回転するゼブコのリールに感心しました・・(笑)
機会があれば今後、33なども手に入れたいと思っております。
たまに訪れて、スピンキャストリールの話題に触れたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
ビンテージ・ゼブコ33を使い込んだ時に、今までとは違うタイプの「釣り」に気づいた…というのか、「こういう釣り方もあるんだな」という静かな驚きがあって、私にはこっちの方が楽しめるような気がしました。
高級なスピニング・リールにPE巻いて、最新のカーボン・ロッドで、ハイテクなルアーを使うようなのとは全く真逆の釣り方。そういうのを、このブログで追求してみたいと思っております。これからもよろしくお願い致します。