戎橋を越えて上流に進むと、道頓堀川の遊歩道はさらに賑やかとなる。船着き場があるため、観光客が多いのだ。
そして太左衛門橋(たざえもんばし)。道頓堀川での釣りはこのあたりから注意する必要がある。
数年前、道頓堀川で釣りをしていた時にも細かく状況を調べたのだが、この辺りには魚影が濃く、ボイルも多く見られた。特にこの周辺である。水面から飛び出したブラックバスらしき姿も見た。この辺りはどうやらベイトとなる小魚が集中するのではないかと疑っている。
相合橋。「あいあうばし」と読む。
相合橋の周辺でこの看板をみつけた。なぜここだけにこういう警告が出るのか。水位的には道頓堀川全域同じようなものだと思うのだが。
ここまで来た時に、既に日が暮れかかっていた。この相合橋上流でも、旺盛なボイルを目撃したことがある…といおうか、そもそも数年前に私が道頓堀川で釣りを始めたのは、たまたま深夜にここを通りかかった際に、激しいボイルを目撃したからである。当時、周辺の飲食店にも話を聞いてみたら、たまたま店員さんが釣りをする人で、彼によると、ここに来ているのはシーバスかも知れない…と。遊歩道付近の店の中からも水面から飛び出す魚体が見えたというのだが、もしそれがブラックバスだとしたらかなりの大物だ…という話だった。
2つの水門と道頓堀川の秘密
そこで、ボイル目撃の2週間後に、ここを2~3時間ネチネチと攻めてみたわけだが、全くアタリ1つ取れなかった。これについては心当たりがあり、特にこの場所特有のことではなく、道頓堀川全域について言えることだが、道頓堀川というのはその上流に東横堀川があって大川との合流点から少し下ったところに水門があり、道頓堀川の下流は大阪ドームの前で水門になっている。
この2つの水門で道頓堀川の流れはコントロールされており、大雨などで淀川が泥水になってしまった時でも、道頓堀川にはあまり流入させない。そして、道頓堀川の水が臭くなってきたり、ゴミが多かったりすると、また水門をコントロールさせて流してしまう。道頓堀川は、ベイトフィッシュが居つけられるようなストラクチャーが少ない真っ直ぐな運河なので、水門のコントロールでベイトフィッシュも押し流されてしまうのではないか。
なので、道頓堀川で極端に釣れたり釣れなかったりするのは、水門による水流コントロールが関係していると思われるのだ。